選抜交流大会の思わぬ敗戦を受けて、「ボールは丸い」という話をします。
丸いボールはどう転がるか、どっちに弾むか分からない。だからどんな結果でも起こり得る。ボールを支配し圧倒的に押し込んでいたチームが、たった一発のカウンターで敗れたときなど、「ボールは丸いよね」などと言う。
「ボールは丸い」という言葉は、1954年のワールドカップ決勝を前に西ドイツのアシスタントコーチを務めたヘルベルガーさんが、次のように語ったのが始まりと言われている。
「ボールは丸い。試合は90分続く。それ以外はすべて論理的な帰結だ。」
西ドイツの相手は、それまでの4年間無敗のハンガリー。1次リーグで対戦したときのスコアは、3-8。決勝戦を前に、ハンガリーを恐れる選手たちにヘルベルガーさんは、こんなメッセージを贈った。
「サッカーには不可能などない。大事なのは相手を恐れることなく、キックオフから終了のホイッスルが吹かれるまで、集中して勝利のために戦うことだ。あとは君たちがどんな努力をしてきたかが決めてくれる。」
西ドイツは前半8分まで0-2とされていたが、ヘルベルガーさんの檄を受けて戦った選手たちは同点に成功、さらに試合終了間際に逆転ゴールを決め勝利。サッカーファンに「ベルンの奇跡」と語り継がれている。
ボールを支配しつつ敗れてしまう苦い思いを、選手権大会から新人戦、そして選抜交流と三大会連続して味わっています。このままでは、同じことをまた繰り返すだけです。「論理的な帰結」を手に入れるための、果てない「努力」を積み重ねましょう!
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