前々回に引き続き、「JFA news4月号」より「いつも心にリスペクト」という連載の内容を紹介します。以下、引用します。
日本でも、最近は少年少女や「グラスルーツ」のプレーヤーが使うグラウンドが次々と人工芝になり、整備など不要なことが多くなっています。Jリーグのプレーヤーたちの多くは、「グラウンド整備?そう言えば子どものころにやったな」というような人が多いかもしれません。
イレギュラーのない人工芝での練習や試合が、日本のサッカーのレベルアップに貢献したことは間違いありません。ボールコントロールに苦労するピッチより、ボールから目を離してもプレーを続けられる人工芝のピッチの方が、はるかにプレーヤーのアイデアを生かすことができるからです。人工芝ならウエアや体も汚れませんし、土のグラウンドにはない大きな長所があります。
しかしその一方で、人工芝のグラウンドはプレーヤーたちから「グラウンド整備」という大切な時間や経験を奪ってしまったような気がしてなりません。
疲れた中、重い「トンボ」を引っぱって広大なグラウンドを整備するのは、非常に「しんどい」作業です。もしかしたら、中には、嫌々やっているプレーヤーもいるかもしれません。しかし私は、多くのプレーヤーが「トンボ」を引きながら次第にきれいになっていくグラウンドを見て、自分自身をほめてやりたいような誇らしい気持ちを感じているのではないかと思っています。
きちんと整備されたグラウンドに行くと、前に使った人々への感謝の念がわいてきます。使用後のグラウンド整備は、目の前にいない他の人々への心づかいの作業でもあります。それは、他の人々を大切にする「リスペクト」の姿勢がとてもよく表れたものだと思うのです。
グラウンド整備によって培われてきた日本サッカーの「文化」。それがなくなるなら、何か代わるものが必要とさえ思えるのです。
「若いときの苦労は買ってもせよ」(意味…将来貴重な経験となるので、若いときの苦労は自ら買って出る方が良い)という言葉があります。近い将来、本校でも人工芝のグラウンドが欲しいとは思っていますが、現在の土のグラウンドが選手たちに精神的な成長をもたらしてくれていると考えると、無いものをねだるのではなく、今の環境でできることに専念すべきと思います。たかがグラウンド整備、されどグラウンド整備ですね。
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